ホテルを取り巻く「神経伝達物質」

脳神経であるニューロン同士は、シナプス間隙を介してネットワークを構築し、解明が試みられている意識へと昇華することで、私達の日々の生活が成り立っています。

このシナプス間隙を埋め、活動電位を次の神経に伝えているのが、神経伝達物質といわれています。数ある神経伝達物質の中でも、報酬系のドーパミン、恐れ等の (ノルアドレナリン)、抑制するセロトニンに着目し、それらとホテル・旅館との関係を検討します。

たとえば、ホテル・旅館での経験を通じて、喜び、感動を感じているお客様の脳内には、上記ドーパミンが分泌されているのです。それではこのドーパミンはどのようなケースで特に多く分泌するのでしょうか。

計算式で示すと、「期待満足−実際満足」、この差が引き金になっているようです。とすると、当初期待通りのサービスを提供している限り、この差はゼロとなり、ドーパミンの分泌が見られないことになります。

ここで、キーとなるのが、「驚き」的要素ではないでしょうか。かりに期待通りの満足であったとしても、随所に「驚き」があれば、その分大きくドーパミン的に加算点の獲得となります。もちろん、悪い意味での「驚き」であれば、ノルエピネフリンが脳内に行き渡り、二度と近づかない…ということになりかねません。

顧客満足について、実際満足を生じさせている、科学的視点も参考となるのではないでしょうか。

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